2008年の自作を振り返ってみる

 年末特別企画ということで、今年、わたしがいやしくも書かせていただいた諸作品を「今さらながら」振り返ってみたいと思います。
 振り返れば、我ながらよくもまあこんなに書いたな、という感じで……。すべての文章を2008年に書いたわけではありませんけど、それでも今年"発表"した小説を合計すると原稿用紙1000枚に達するのは我ながら快挙ですね。「無駄に長いだけじゃないか」って言われると返す言葉もございませんが(汗

 それにしても、サイトを作ってからの長編の新連載が三つで、それをすべて今年中に完結した、というのは密かな自慢ですね。わたしは小説を書くうえで確たる哲学を持っているわけではありませんが、それでもひとつだけ言えることがあります。
 つまり、たとえそれがどんなに面白くても、どんなに高尚でも、それが未完であれば、作品としての価値はほとんどない。「小説を書く」とは小説を完結させることを指すのです。どんなに優れた作品だとしても、それが未完ならば、「小説を書いた」とは言わずに「小説を書こうとしている」と記述してもらいたいところです。いや、本気で言ってるわけじゃないですけど(爆

 わたしの小説を読んでくださった方はご存じだとは思いますが、普段わたしはあとがきを書くようなことはしません。というのも、別にあとがきが嫌いなわけではなくて、単にあとがきの書き方が分からないだけです。あとがき、とは読んで字の如く、本編を書いた後に書くものです。しかしながら、作品に対するわたしの思いは本編を書き終えた時点で止まってしまうのではなくて――そのあとも、ずっと、ずううっと変化し続けていくものだと思っています。
 単なる好き嫌いだって、そのときの感情で変わったりしますからね。だから、小説を書き終えたその時点での感情を書いたって仕方ないんじゃないかな、となんとなくドライな考え方をしてしまって……。
 というわけで、ここでみなさんにお見せする「あとがき」は2008年末の時点でのわたしの考え方です。いつまでも未完成な「叶衣綾町」という人間の勘違いと自己陶酔の結晶です。

 それでもよければ、語りましょう。





 !注意!
 以下の「あとがき」には本編に関する重大なネタバレが含まれます。
 それぞれの小説を未読の方は目を通さないことをおすすめします。







――あなたに、感謝を込めて。

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