ボスリムの城塞都市の統治者は、幼くして戦死した父から領主の座を受け継いだ少女ハルネ。しかし都市は敵国の軍団に包囲され、籠城を決めたハルネは家臣たちの統制に苦慮していた。 そんな中、同盟交渉のために都市を訪れていた使者が何者かに殺害されるという事件が起きる。しかもそれは都市防衛隊の厳重な見張りがある中での不可能殺人だった。 敵軍の包囲が続く中、戦争の方針をめぐって家臣たちが割れる。ボスリムの分裂を阻止するため、ハルネは独自に犯人探しを始めるが――。
袮人は大名の血筋でありながら冷遇されていたが、父と兄が戦死したために大名になってしまう。
敵の侵攻が迫り家臣が次々逃げ出す絶体絶命の状況で、袮人は家の運命をある女に託すことを決める。
彼女こそが「虎姫」と恐れられた傭兵団の姫にして、当代最強の用兵家――!
高校二年生の加賀義経は担任教師の命令で文芸部に入部させられる。
部員不足で廃部寸前の文芸部には学校の有名人、天城結子がいた。
文芸部を廃部の危機から救うため、幽霊部員たちに部活動への復帰を交渉する加賀だったが、幽霊部員たちは一癖ある人たちばかり。
30歳バツイチ子持ちの春島知里は、事故に遭ったところを魔法少女に助けられた。
知里を庇って大怪我を負った魔法少女は、魔法少女に変身するためのブローチと喋る猫「伝三郎さん」を知里に託して意識を失ってしまう。
仕方なく魔法少女に変身し人助けを始める知里だったが、その最中に息子の湊と出くわしてしまう。
浪人の鞍馬玄城は、仕官と引き換えに、とあるものを都の若殿のもとへ届ける仕事を引き受ける。
それは黄金に光を放つ《糸》であった。その糸を奪うために玄城に差し向けられたのは、かつての親友、旅川貫来であった。
はたして鞍馬玄城の運命やいかに――。
マジック…吸収…テンプル
百合が始まる瞬間を集めた掌編集。
売れっ子作家であるにもかかわらずわたしのことを慕ってくれるリナ。
だけどわたしは、リナと顔を合わせるたびに割り切れない巨大な感情を持てあましていた――。
塾の帰りに親友がビルの屋上から飛び降りた。
呆然とする私をよそに学校一の変人である黒髪眼鏡のクラスメイトが事件の捜査を勝手に始める。
黒髪眼鏡と一緒にビルの屋上へ向かった私たちは、もうひとつの死体と、六歩分の足跡があるのを見つける。
あのVTuberを犯そう――。女研究者の圭は、人に暗示をかける動画の研究をしていた。その研究の総仕上げとして、とある人気VTuberに研究を実践することにした。 遠隔からまんまと暗示をかけることに成功した圭は、VTuberの「中の人」の体を好きに弄ぶ……。
「私」が転校した全寮制のお嬢様学校では、生徒の性交遊を制限するために、生徒はみな「貞操帯」をつけなければならないという校則があった――。
千歳が転校した女子校には「姉妹制度」というものがあった。上級生と下級生が姉妹となって学園生活を共に過ごすのである。
しかし千歳は転校早々、校舎裏でキスをしたりトイレで愛撫し合う姉妹たちの姿を目撃する。そうして千歳は、この学園には愛し合う姉妹たちを止める何物も存在しないことに気づく――。
女性の体と心を開発するのを生業にしている調教師だって、仕事はサボりたいし、タダ働きはしたくない。そんな日常。
会計の柳下小春は、生徒会室で、美人の生徒会長と二人きり。
わたしと姉さんは義理の姉妹。大学生の姉さんは年上のくせにちょっと間抜けで子供っぽくて、でもお淑やかで――。
ミステリードラマの推理シーンだけ抜き出したみたいなシチュエーションボイス台本。
警部補は、シロをクロにする。
女探偵ナツメは故郷を離れて異国の地でひとり労働意欲の欠如に悶えていたが、ナツメを慕う少女アリーの紹介でとある大富豪からの依頼を受ける。
ナツメは依頼内容を知らされないまま依頼人の屋敷を訪ねたが、そこには血を流して死んでいた依頼人の死体があった…。