「死よ、純白に彩られ」あとがき

 時期的には「密室にデュラハン」の前に書いた作品です。
 「ミステリーズ! 新人賞」という、短編推理小説の新人賞に応募して、見事に一次で落とされた作品です。今冷静になって読み返してみると、確かにろくでもない作品で、「もしかしたら一次くらいは通るかも……!」なんて思っていた昔の自分を殴りたいです。とか言いつつも、今もまったく同じ過ちを現在進行形で犯し続けているわけですが……。叶衣さんは油断するとすぐに天狗になります。

 この作品についてはあんまり語ることがないですねー。とにかく、原稿用紙100枚程度で何かインパクトの強い作品を、と考えて「自分が殺そうとしていた相手が誰かに先に殺される」という話を思いついたのですが、冷静に考えてみると対してインパクトもオリジナリティもないし、どうしたもんかなー、としばらく悩んで、ゲームセンターでゲームもせずにベンチでメモ帳片手に唸っていたら(周りの環境を変えるとアイデアが出やすくなるのです)、そうだ、せっかくだから叙述トリックにしよう、となんとか方針を固めることができたわけです。
 そこから先は比較的簡単に話を思いついて、思いついてからさっさと最後まで書ききってしまいました。
 書き終わってから文章量を計算すると、規定枚数を若干オーバーしてしまって、推敲しつつ文章を削りまくった記憶があります。

 完成時点では締め切りまで一ヶ月近くあったのですが、さらなる推敲を重ねる気力も話の筋を変えるつもりもなかったのでそのまま提出してしまいました。
 もうちょっとしっかり考えてから書けばよかったな、と今になって思います(汗
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